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クリニック・医療機関のカスハラ対策 応招義務との関係と、受付でできる備え

更新日:2026年11月05日
医療機関のポイント:「患者さんだから我慢するしかない」と思われがちですが、厚生労働省は2019年の通知で、迷惑行為によって診療の基礎となる信頼関係が失われた場合には、新たな診療を行わないことが正当化されるとの考え方を示しています(緊急時を除く)。

クリニックで起きやすい場面

場面正当な要望の範囲行き過ぎになり得る例
待ち時間待ち時間の見込みを尋ねる大声で順番の割り込みを要求する、受付を威圧する
診断書・処方必要性を相談する医学的根拠のない内容の記載や処方を強要する
説明への不満改めての説明を求める長時間居座る、何度も電話して同じ要求を繰り返す
スタッフへの言動―暴言、身体への接触、職員の個人情報の詮索や待ち伏せ

応招義務とカスハラ

医師法第19条は、診療に従事する医師は、正当な事由がなければ診察治療の求めを拒んではならない、と定めています(いわゆる応招義務)。この解釈を整理した厚生労働省医政局長通知(令和元年12月25日)では、患者の迷惑行為について、診療の基礎となる信頼関係が喪失している場合には、新たな診療を行わないことが正当化されると示されています。

ただし、緊急対応が必要な場合は別に考える必要があります。また、認知症や精神疾患などが言動に影響していることもあり、患者さんの生命・健康への配慮は欠かせません。判断に迷うときは、医師会や弁護士などに相談しましょう。

受付スタッフを守る準備

  1. 異変を知らせる合図:受付と診察室・院長の間で、呼び出しボタンや決まった言葉など、すぐ応援を呼べる合図を決める
  2. 掲示:待合室に「スタッフへの暴言・暴力・威圧的な言動はお断りします。悪質な場合は診療をお断りし、警察に相談します」と掲示する
  3. 一人で対応させない:受付での長いやりとりは、院長や事務長が引き継ぐ
  4. 記録:日時、言動、対応を記録し、診療の継続を判断する材料にする
  5. 相談窓口:スタッフが院長に言いにくいときの相談先も決めておく

その場での言い方

「順番にご案内しております。お待たせして申し訳ありません。目安はあと◯分ほどです」
「医学的な判断にもとづかない内容は、診断書に記載できません」
「大きなお声が続く場合は、診療をお断りすることがあります」
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参考にした公的資料

※この記事は公的資料をもとにした一般的な解説で、法的助言ではありません。個別の事案や就業規則への反映は、社会保険労務士・弁護士等にご相談ください。内容は更新日時点の情報です。

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