飲食店で起きやすい場面
| 場面 | 正当な要望の範囲 | 行き過ぎになり得る例 |
|---|---|---|
| 料理の間違い・異物 | 謝罪と作り直し、場合により返金 | 「今後ずっと無料にしろ」「土下座しろ」 |
| 閉店間際・ラストオーダー後の入店 | 丁寧に頼まれる(お断りしてよい) | 「入れないならSNSに書く」と脅す、大声で居座る |
| 待ち時間 | 状況の説明を求める | 店員を長時間責め続ける、人格を否定する |
| 酔ったお客様 | ― | 店員への身体接触、絡み、ほかのお客様への迷惑行為 |
| 予約・キャンセル | ルールの確認 | 無断キャンセルを繰り返したうえ、注意すると暴言 |
閉店間際のお客様、入れる?断る?
よく議論になるのが、閉店時刻の前でもラストオーダーを過ぎた時間の入店です。営業時間内である以上、お客様が「入れるだろう」と考えるのは自然なことです。一方で、厨房の片付けに入っていれば料理を出すのは難しいのも事実です。
ここで大切なのは、営業時間とラストオーダーを店頭や店内に掲示しておくことです。掲示があれば、丁寧にお断りする根拠になります。お持ち帰りできるものを提案するなど、代わりの案があるとお客様の受け止め方も変わります。
ただし、断られたことに怒って大声を出し続けたり、SNSへの投稿をほのめかして入店を迫ったりすれば、それは求め方として行き過ぎです。
お店で用意しておくこと
- 営業時間・ラストオーダーの掲示(店頭と店内の両方)
- カスハラに関する掲示(「従業員への暴言や過度な要求はお断りします」)
- 店長を呼ぶ合図(ホールとキッチンで決めておく。ピーク時でもすぐ交代できるように)
- 対応フロー一枚(話を聞く→責任者に交代→線を引く→退店のお願い→危険なら110番)
- 記録の様式(その日のうちに残す)
アルバイトへの伝え方
飲食店はアルバイトの比率が高く、入れ替わりもあります。新しく入った人にも、最初のシフトの日に「困ったお客様がいたら、一人で対応しないで店長を呼んでいい」と伝えておきましょう。指針でも、パート・アルバイトを含むすべての労働者が守られる対象です。
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参考にした公的資料
- 厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号)
- 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」
- 厚生労働省「令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!」(リーフレット詳細版)
※この記事は公的資料をもとにした一般的な解説で、法的助言ではありません。個別の事案や就業規則への反映は、社会保険労務士・弁護士等にご相談ください。内容は更新日時点の情報です。